レモンティー

 

 

誰も自分のことを知らない場所で 残したいと思いました

 

 

こんな時間まで、暖房をつけたあたたかい部屋で布団に包まって 外のうるさいバイクと遠くで聞こえる救急車の音に耳を傾けます

 

今日も惰性で 限りある時間を浪費しては、自分はまたこうして己の首を絞めて ただでさえ弱い心の大事なところをすり減らして 息をするのも精一杯になるほどまでにどうしようもない、そんな日々を過ごしています

 

 

 

なにをしても 続かない

 

なにをしようにも 抜け出せない

 

重い重い枷がついているみたいに動けない

 

 

こんな無駄しかないような日常で どうしたら自分が自分を助けられるかを必死に考えて その度に涙が止まらなくなって、居た堪れない気持ちになります

 

 

辛そうだけどすごく綺麗な文章を書くあの人や、

 

ずっと一緒に居たかった人と居られなかったあの人、

 

身体とこころを保てなくなって窮屈で退屈な場所から動けない大好きなあの子、

 

当たり前のように大学に通って就活を終えて旅立つだけの同級生、

 

自分より何倍も 何十倍も悲しい思い出ばかりの家庭環境で育ったあの人たち、

 

 

 

何をとっても 置いて行かれてるようで

 

 

一人 深い深い海の底に沈んでしまっていて

 

 

誰にも知らせず 今日もまた泣いているんです

 

 

外はこんなにも明るくなって あたたかい日差しが目に突き刺さるようです

 

 

自分に伸し掛る重い布団から 少し顔を出して恐る恐るカーテンを開けます

 

 

少しだけ窓を開け 冬の冷たい空気と子供の高い声、五月蝿くなった車の音でも感じながら 紅茶を淹れます

 

 

こんな自分のことも明日は 少しでも許せますように