ナポリタン

荒く切った玉ねぎと、細切りのピーマンと、 斜めに切ったウインナー 粗挽き胡椒とバジル、 ケチャップと少しの醤油で味付けされて にんにく多め、目玉焼き付き どんな料理にも チューブのにんにくじゃなくて、大きめに刻んだものが入っていました この数年間…

生と死

二十歳の誕生日、まず なにを思いましたか? 自分は「死ななかった、20年間ちゃんと生きた」と思って、はっきりした理由はわからないけど 沢山泣きました。次の日に鏡を見たら誰が映っているかわからないほど目が腫れるまで泣きました。 それでも少し経った…

シャンプーの匂いが消えないうちに

自分の思っていることを きちんと言葉にして伝えることができる人って本当にすごくて、そういうことができる人はだれかの気持ちを読み取ることも上手い きっと自分にはそれがあまりできていなくて、伝えることはできるけれど 言葉にするにもたくさん時間がか…

タイトルなし

またひとり、大切な人を失いました。 理由は自分の情けなさでした。 どれだけ後悔をしてもしきれなくて、 謝りたくても謝れない 連絡を取ることも会うことももう二度と無いのだと思うと、呼吸さえまともにできない。 だからできるだけ考えないようにしている…

ドロドロ

夏になりました。 今年も、まず最初に大好きな映画を観ました。 自分は友達とけんかすることが滅多に、というかしない人間ですが、一度だけ大きなけんかをした事があります。中学生のときでした。 理由こそ覚えていないけれど、泣きながら相手の女の子の家に…

煙とあかりと あたまの中

今日は 昨日とは違って肌寒いにも関わらず ベランダに出て、深夜に歩く大学生らしい男の子たちを見下ろしながら 煙草に火を付けます 少し曇っているから星は見えなくて、代わりに と言わんばかりにまぶしい真っ白な街灯で目を細めます ここは 眠らない街 と…

酸っぱい

春は 嫌いです この時期は 新しい環境になったりこれまでの環境から離れたりするひとが多いので、そんな周りを見て心臓がきゅっと苦しくなります 今年は同級生の子たちが大学を卒業して、各地に就職をすることが決まっているので 特に苦しいです 学生生活を…

陽だまり

世界でいちばん大好きな人がいました ずっとこの人と一緒に居るんだろうなとすら思っていました 何年も 何十年先もその人の隣に居ると思いました 本当に本当に大好きで 自分の世界はすべてその人のためにあって 毎日が宝石みたいに輝いていました でも それ…

レモンティー

誰も自分のことを知らない場所で 残したいと思いました こんな時間まで、暖房をつけたあたたかい部屋で布団に包まって 外のうるさいバイクと遠くで聞こえる救急車の音に耳を傾けます 今日も惰性で 限りある時間を浪費しては、自分はまたこうして己の首を絞め…